真夏を迎える前に、体を暑さに慣らすことで対策を!2023年「熱中症ゼロへ 暑熱順化前線

「熱中症ゼロへ」プロジェクト

「熱中症ゼロへ 暑熱順化前線」は、軽い運動や湯船につかる入浴で意識して汗をかくなど、体を暑さに慣れさせる暑熱順化を始めるタイミングの目安を示しています。暑熱順化ができていないと、体の熱をうまく外に逃がすことができず、熱中症になる危険性が高まります。

梅雨の晴れ間や梅雨明け後など、体が暑さに慣れていない状態で急な暑さを迎えるタイミングでは熱中症に特に注意が必要です。2022年は7月中旬から下旬にかけて各地で梅雨明けし、梅雨明け後の救急搬送者数は、前週の約1.6倍に増加しました。(参考資料参照)

また今年の5月1日~6月4日の救急搬送者数(速報値)は昨年を上回っており、真夏に向けてますます注意が必要になってくる時期です。 
 
■日常生活でできる暑熱順化をするための動きや生活

暑くなる前からできる熱中症の対策には、暑さに強い体づくりがあります。暑さに強い体を作るためには、バランスの良い食事や十分な睡眠以外に、「暑熱順化」をすることも大切です。日常生活の中では、運動や入浴以外でも、帰り道に1駅分歩いたり、少し遠くまで徒歩や自転車で買い物に行ったり、普段はエスカレーターやエレベーターを使うところを階段で上り下りしたり、身近な方法で軽く汗をかくことができます。個人の体質や体調に合わせて、無理のない範囲で取り入れてみてください。

日本気象協会所属 気象予報士/防災士/熱中症予防指導員 久保智子

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